2011年5月から153日間、夫と世界を散歩しました  現在はニューヨークで新たな挑戦に挑んでいます!

2011-07-20

牛糞で料理、舌で食器洗い

ベグスさんちに行く途中の細い通路
これまでのカウチサーフィンで一番ユニークだったのが、先週末泊まらせてもらったベグスさん宅。ベグスさん夫婦は4人の子供とモンゴルの伝統的な家、ゲルに住んでいる。ウランバートル市内から10キロ北にあるゲル地区。バスを降りた時、正直スラム街に来たと思った。でもベグスさんの家族に会った瞬間、不安が消えた。

牛の乳をしぼったり、子供たちと遊んだり、モンゴル餃子を作ったり、ベグスさんの親戚のゲルを分解したり、牛糞でかまどを作ったり、いろんな新鮮な体験ができた。彼らは牛と共存している。食生活は乳製品が多く、かまどの火は牛糞でおこす。「石炭は空気を汚すので、我々は牛糞を使う」とベグスさんはいう。牛糞は一年間乾燥してから使用する。

牛糞を乾燥させているマヌジンちゃんとトドくん
牛の乳をしぼっているベグスさんとYoshi
ガドマちゃんとムンヨンちゃんと羊のくるぶしの骨で遊んでいるとこ
外ではしゃいでいる私とマヌジンちゃん
花札とジャマイカ(数字のゲーム)を紹介した

 サッカーをするトドくんとYoshi

 モンゴル餃子を一緒に作った

ベグスさんの親戚のゲルを分解


牛糞でかまどを作っているベグスさんとYoshi

料理をしているエジェ
彼らの食事の習慣がとても興味深かった。ベグスさんの奥さん(みんな彼女のことをエジェ、モンゴル語でお母さん、と呼んでいた)は食事中もずっとかまどの横で座っていた。おかわりをしたい人はエジェのところに自分のお茶碗を持っていく。でもおかわりできる量はエジェが決める。ベグスさんはこう説明してくれた。「母親は子供のすべてを知っている。子供がどれぐらいエネルギーを必要としているかも全部わかっている。」家族の絆の深さが伝わってきた。

食器の洗い方には本当に驚いた。ごはんを食べ終わったらベグスさんに、「さあ、お茶碗をなめなさい」と言われた。冗談かと思ったが、彼は自分のお茶碗をぺろぺろなめ始めた!そして、笑顔でこう説明してくれた。「我々は舌で食器を洗う。これがモンゴルの伝統さ。水を使用しなくていいし、舌の運動にもなる。それと、おいしい料理を作ってくれたエジェに対する感謝の印でもある」舌の運動は別に興味なかったけど、エジェに感謝をしたかったので、私もモンゴル流に茶碗を洗った。最後の日にエジェが、「これまでのお客さんのうち、あなたたちが一番の食器なめ名人だよ」と言ってくれた。きっと褒めてくれていたんだろう。


ベグスさんたちと4日間一緒に過ごすことができ、ゲル生活についていろいろ学ぶことができた。丸いゲルの中ではすべてが循環する。壁はなく、隠すという概念がない生き方。シンプルに生きるということについて深く考えさせられた。

2 件のコメント:

kazuyo さんのコメント...

やっと、コメントの仕方かわかったので、初めてコメントします。

自然と一体化した暮らしに昭和育ちの私には少しの懐かしさを感じる。
コンクリート囲まれた、何でもお金を出せば揃う今の生活、人工の街で熱中症に脅えるこの環境、本当に人間らしく生きるとは?・・・と考えさせられるね。

サエちゃんの生き生きしたレポートで異文化の生活がよく伝わってきて楽しい!

Sahe さんのコメント...

かずよさん!コメントありがとう~ 私たちも、”人間らしく生きる”とは何なのか、毎日考えさせられています。ブログを楽しんでもらえているようで、うれしいです!