無座の乗客でいっぱい |
软铺(柔らかいベッド)
硬铺(硬いベッド)
软座(柔らかい席)
硬座(硬い席)
無座(席なし)
フフホト→蘭州はほとんど満席で硬座と無座しか空いてなかった。19時間の長旅。少なくとも硬いベッドがほしかったが、ない時は仕方ない。あるもので我慢。硬座を2枚購入した。車内はレトロな香りがした。冷房の変わりに扇風機。席は椅子ではなくベンチ。硬座といっても、多少柔らかい。でも、リクライニングできない90度の席は決して座り心地がいいとは言えない。
向かい合わせに中国人男性二人が座った。30代の若い男性と40代の中年男性。話しかけてみたら、私は中国人、Yoshiはモンゴル人と勘違いされてしまった。若い男性はおとなしく、口数が少なかった。40代の男性はおしゃべり好きで、311のことなど、今の日本の状況に興味深々だった。しばらく話していると、中年男性の愛国心がじわじわ出てきた。「あと20年もすれば、中国はアメリカも日本も追い越し、世界一になる!」と、熱く語っていた。
出発から3時間後に中年男性は列車を下りた。ようやく静かになるかなと思っていたら、もっとおしゃべりでもっとクセのある男性が乗ってきた。彼も40代ぐらい。私が中国語を話せると知ったら、マシンガントークで日中戦争のことを語り始めた。南京事件を始め、戦争中に日本が中国に対していかにひどいことをしたか説教された。攻撃的ではなく、フレンドリーな感じで話してくれていたのだが、かなり一方的だった。どう答えたらいいのかよくわからず、「そうですね、はい」と聞き役になることにした。しかし、4時間ぶっ続けで日本の悪口を言われるとかなりまいる。
夜になり、ようやく静かな時間が訪れた。少し寝れたものの、数時間に一度車内掃除が行われ、なかなか休めなかった。このビデオは夜中の3時に撮影したもの↓
薄暗いバス停 |
バスの中ではプロパガンダ的な音楽が流れていて、その中でも印象的だったのが、「一个妈妈的女兒」(ひとつの母)という曲。
サビ:蔵族和漢族是一个妈妈的女兒。我們的妈妈叫中国。
私なりに和訳してみた:チベット民族と漢民族は同じ母親を持つ。その母親は中国だ。
ほこりとタバコの煙でマスクを手放せなかった |
フフホト→ウルムチまで62時間、一度も体を横にすることができなかった。
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