2011年5月から153日間、夫と世界を散歩しました  現在はニューヨークで新たな挑戦に挑んでいます!

2011-12-20

いえいえ、どうもどうも

最近、仕事を再開した。
6ヶ月のブランクがあると、さすがに脳も錆び付いてしまう。
それを何とかフル回転させ、先日無事ドラマの翻訳を納品した。

生きた言葉を別の言語に置き換える作業は実に楽しい。
話し言葉こそ翻訳は難しいと思う。
例えば、今回のドラマで主人公が「いえいえ、どうもどうも」と言うシーンがある。
これは、「いえいえ、どうも」とは違うし、
「いえ、どうも」とも違うし、
「いえ、どうもどうも」ともまた違う。
この微妙なニュアンスは日本人だからこそわかるのである。
これをどう英語で伝えるか・・・

A、B、C、D と4種類の似た表現がある場合、
Aを伝えるには、B、C、とDとは違うことも間接的に伝えなくてはいけない。
一瞬で消えてしまう字幕でいかにそれをうまく伝えるか・・・

日本語には繰り返し表現が非常に多い。
生き生き、久々、などなど。
擬音にもそれは目立つ。
ガサガサ、パカパカ、チャプチャプ。

「いえいえ、どうもどうも」も繰り替えしである。
繰り返す、繰り返さないは語り手の心情を表している気がする。

仕事を再開し、翻訳のおもしろさを改めて感じた今日この頃。

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